スキンケアの悩み、多くの女性が抱えていると思います。年齢を経るとなおさらです。
このたび、自分がスキンケア難民に陥ってしまったと自覚し始めたので、備忘録的にこの記事を書きます。いろいろな情報に惑わされないように。「このアイテム救世主かもしれない!」とむやみやたら飛びつかないように。無駄にお金を使い、過剰なケアをしないために。
スキンケア難民のあなた。一緒に定住先を見つけましょう。もう迷いたくない。
※なお、当記事での「スキンケア難民」という用語は、一般的な「難民」の意味合いでは使用しておらず、また、当然ながら差別的な意図もありません。「スキンケア用品が定まらずにいつも迷っている」というニュアンスで使っております。ご了承ください。
なぜスキンケア難民になってしまった?
悩めば悩むほど、スキンケア難民になります。その心と行動のメカニズム、もうお気づきですよね。
悩みをどうにかしたいと思うほど、スキンケア難民に
例えば毛穴。毛穴改善と名の付くものを片っ端から試しだす。そして全部使い切っても改善の兆候が見られなければ「効果がなかった」と思って別のアイテムに。しまいには、使い終わる前に他のアイテムを買ってしまう。世の中にはわたしたちの悩みにフォーカスした宣伝が多いから。
例えばハリ。年齢とともに衰えだす肌のハリに、何の成分が有効なのかも調べずに片っ端から「ハリ美容液」に手を出す。そしてこれも…毛穴アイテム同様の末路。
例えばシミ。若い頃、紫外線対策を怠ったツケが今になって出てくる。消したい一心で美白関係のアイテムに手を出す。これも…以下同文。
例えば、潤いも欲しいしハリも欲しいし毛穴も治したいし透明感も欲しい。赤ちゃん肌に近づきたい。もう30代も半ばだけど。無理なお願いとわかってはいても、なんとかならないかな。その一心で、いろいろ「効果あり!」と言われるアイテムをたくさん重ね付け。もう塗りたくる。肌が窒息するほどに。
わたしの難民歴
30代半ばにしてスキンケア難民になりました。2か月半前までは、定住。この10年間、たまに転居するくらいで、基本はスキンケア定住者。SK-Ⅱに全てを託していたので。SK-Ⅱ以前だって、長らくスキンケアに迷ってもいませんでした。シンプルケアだったので。むしろ肌断食に近いくらい。ズボラだったと言ってもいい。スキンケアについて考える余裕もなかったんですよね。
高校生~20代半ばまでは、やはりスキンケア難民でした。毛穴やニキビに悩みまくっており、とにかく色々なケアを試しましたね。学生には少々高いスキンケア用品もたくさん使った覚えがあります。
悩まなければ、スキンケア難民から脱却できる
あたりまえですが、悩まなければスキンケア難民から脱却できます(コスメ好きでいろいろと使ってみたい人は別)。
まず、肌悩みがない人はスキンケア難民にはなりません。プチプラの化粧水で済ませたり、シンプルな処方を求めてオーガニック由来のものを使ったり。有効成分が入っていなくても気にしないのです。悩んでないからです。肌がもともと健康でキレイな人ってのは、トラブルも招きにくいためにシンプルケアで良いのです。シンプルだから肌が綺麗なのではなく、綺麗だからシンプルで良い、という側面もあります(全てではありません)。
それから、肌を気にしない人もスキンケア難民になりません。自然体の自分を受け入れることのできる、また、肌老化を受け入れることのできる、仙人のような心の持ち主だとわたしは尊敬します。
次に、信じるものがある人もスキンケア難民になりません。宗教に似ていますね。「これを使えば大丈夫」と、絶対的な信頼を持っている人は強いです。スキンケアで迷わないし、揺るがない。信じて年単位で使うから、効果も出るんだと思います(きちんとした成分が配合されているものであれば、ですが)。わたしにとってSK-Ⅱがコレにあたります。本当、よかった。戻りたい。
そしてもう一つ。成分に関しての科学的知識がある人も、スキンケア難民になりにくいと思います。スキンケア選びに根拠を持っているので、アレコレ手当たり次第に買ったりしません。宣伝コピーに釣られてしまうことも少ないでしょう。宣伝は参考にはする、でも、効果があるかどうかは論理的に判断するのです。
脱難民のために、肌について知ろう、成分について知ろう。勉強しよう。
自分に必要なケアや成分は何か、を考える
自分の肌は、今どんな状態なのか、あなたは答えられますか?推測でも良いです。例えば、あなたの毛穴の黒ずみは、何が原因でそうなっているのか、人に伝えることができますか?
あなたの肌を改善するために必要なことは、きちんと自分で判断しましょう。
肌の仕組みについて知る
肌の仕組みについて、簡単にでも知りましょう。角質層と真皮層の違いを知っていますか。それぞれ、どんな役割がありますか。肌の潤いを守るために、角質層には何がありますか。ハリの低下やたるみは、どちらに原因がありますか。シミの原因はどこに発生しますか。毛穴って減るんですか。
1問1答のようになってしまいましたが、これらを知るだけでもスキンケア選びに違いが出てきます。ネットで調べればいくらでも解説ページに出会えるので、きちんと自分で知るようにしましょう。
成分について知る
スキンケアアイテムの箱や容器には、全成分が表記されているはず。カタカナやアルファベットがずらっと並んでおり、まるで古文書ですね。意味がわからない、呪文のような言葉ばかりです。
それらを1つ1つ調べたり、役割を細かく覚えたりするのは大変。成分好きの人は好んで調べるでしょうが、そうでなければ受験勉強のように苦痛だったりします。
そこまでしなくとも、知っておくと良い成分があります。保湿、美白、ニキビ、エイジングケアに効果が高いと言われている成分があります。それらを覚えておくと、スキンケア化粧品選びの参考になるでしょう。
覚えておきたい成分とは
それぞれ詳しく解説してくれるサイトがたくさんありますので、ここではごく簡単にご紹介しておきます。
肌を白くするわけではなく、メラニンが生成されにくくして、ターンオーバーによって肌をキレイにしていくイメージです。
フラーレンの発見者は、1996年にノーベル化学賞を受賞してます。世界的な功績と認められるほどの物質!2005年に化粧品に導入された、比較的新しい成分です。
信用性=科学的根拠
前の話に戻りますが、わたしはSK-Ⅱを妄信しておりましたし、現在もあれ以上の化粧水はないと思っています(詳しくは『SK-Ⅱ化粧水に恋。18か月の私の毛穴とほうれい線への効果』。しかし、SK-Ⅱの成分「ピテラ」は謎に包まれています。使い続けた人にしかわからない、奇跡みたいな化粧水。
しかしそういうのって、説得力に欠けますよね。実態はどうであれ。「SK-Ⅱとにかくいいよ!」って、それ以上の言葉をわたしは持たないですから。なぜいいのか、説明できません。
スキンケア化粧品選びで失敗しないためには、奇跡を信じるのではなく、根拠に基づいて考えること (SK-Ⅱは本当に好きです) 。臨床データが豊富な成分、効能試験が行われた商品、国や公的機関のお墨付きがあったりするとベターです。それが信用につながっていきます。すると不思議と、スキンケア難民をやめられるかもしれません。
逆に、良いものをたくさん見つけてしまってスキンケア難民と化してしまったわたしです。泣 知らないほうが幸せってこともたぶんある。
価格や使用感も大事です
成分的に良いものを見つけても、価格や使用感も大切です。無理なく続けられる価格なのか(1か月程度の使用で効果を期待してはいけません)、そして、奮発して買ったのに使用感が自分に合わなかった、なんてこともあると思います。というか、ありました。
トライアルセットで試す
トライアルセットがあれば、トライアルセットから始めてみることを声を大にしておすすめしたいです。トライアルというものは、1~2週間ほど使えるものが多いと思いますが、もちろん、その短期間で効果を感じるものではありません。
トライアルセットの目的は、肌荒れが出ないかどうか、テクスチャーや香りなどの使用感が自分にあっているかどうかを判断することです。
例えば、さっぱりしたテクスチャーが好きなのに、買ってみたらとろみ系だった…とか。自分には保湿力が足りなかったor保湿力が高すぎて肌がべとべとした…などなど。このあたりは、トライアルセットでまず試してみてほしいということ。かなり大事です。
原液系を使う手もある
どんなに良い成分が配合されていても、それとは別に、使用感が大好きな化粧水ってありますよね。そんな時は、原液系のアイテムを購入し、手持ちの化粧水に混ぜて使うという手もあります。原液と言っても、100%その成分というわけではありませんが、ピンポイントで気になる成分を使うことができます。
手持ちの化粧水や乳液に原液系を数滴まぜて使うので、あれこれたくさん塗ったりメインアイテムを買い替えたりする必要がなくなり、スキンケア難民からスキンケア旅行者ぐらいになると思います。
良いもの全部使いたくなってしまったら
成分を知ることで、使いたいものがたくさん出てきちゃうと思います。今度は成分難民に。
保湿にはセラミドでしょ、シミにはビタミンC誘導体とハイドロキノンを使って、シワとかたるみにレチノールを使って、毛穴の開きはセラミドとビタミンC誘導体でいいとしてー、え、でも、全体的に細胞元気にするならヒト幹細胞コスメも気になるし……(発狂しそうになる)
全部に効く、都合のいいアイテムないかな?(結論)
思考停止して、結局は都合の良いものを探したくなります。判断を、誰かに委ねたくなりますよね。
提案その1:使いたい成分をそろえてみる
科学的根拠に基づいた成分を、さきほど紹介した原液系でとりあえず一通りそろえてみるのも手です。そして実際使ってみる。自分の肌感覚でも考えてみる。自分に合わない成分というのもあるはずですから。刺激性の高い成分もあるので。
保湿力なんかは即効性を感じると思いますが、肌のターンオーバーに従って効果が見えてくるタイプの肌悩みには、我慢と根気が必要。でも、自分で使いたいと思った成分なのだから、しばらく向き合ってみることも大切です。
提案その2:フラーレンに全てを託してみる
いきなりフラーレンを出してしまいましたが、ノーベル賞成分ということもあり(権威に弱いわたし)、その可能性に期待大です。フラーレンを押すのは超個人的な考えからなので、あくまでご参考まで。
フラーレンの強みは、その抗酸化力(活性酸素除去効果)です。しかも守備範囲は広いという。世界で唯一、フラーレンを化粧品成分として製造・販売しているバイオリサーチ社では、臨床データや学術論文を根拠にしてフラーレンの期待効果を世に広めています (参考:バイオリサーチ株式会社HP)。
上のHP見るとすごいですよ。実験データものっているのですが、美白、毛穴、シワ、保湿、ニキビ…など、あらゆる肌トラブルに対応してくれそうな成分として書かれています。化学がわからないわたしは、このデータを素直に受け止めてしまいます。
そもそも、身体の老化に「活性酸素」が影響していることは周知のことですが、その活性酸素の除去効果が高く、しかも安定した成分のためにエイジングケアに期待されているんですね。そして、11時間という持続力の高さなので、朝フラーレンを塗れば日中の紫外線も怖くないという感じです。
個人的に、フラーレン最強成分という気がしており、わたしも取り入れています。エイジングに抗う。あれこれ使わず、とりあえずフラーレン使っとけばいいかって思うことにしました(それでもスキンケア難民はしばらく続くかも…)
スキンケア難民をやめるヒントのまとめ
文章長くなってしまったので、タイムラインで要点をまとめてみます。
- 問題発生肌の悩み勃発
自分の肌の変化に気付くと悩みだす。肌トラブルにばかり目がいって、日常生活に支障をきたす。
- 避難悩み特化のスキンケア化粧品を買う
宣伝コピーに救いを求め、とりあえず買ってみる。
- 遭難スキンケア難民状態に陥る
肌悩みが改善されないので、とにかくアレコレ試してみるうちに、完全に迷子になる。
- 待機自分の状態を見つめ、考える
自分の肌トラブルの原因はなんなのか、今何が必要なのかを真剣に考え、そして情報収集に努める。
- 脱出必要な成分を取り入れる
自分の肌を救うであろう成分を使ってみる。心を強く持ち、根拠のない情報に惑わされない。
- 安住肌の調子が良くなる
人間、歳をとるので元に戻ることは期待しない。少しの改善や現状維持に感謝する。数か月や年単位で、お手入れの差が出てくる。
ポイントは、そのスキンケア選びの根拠を自分自身で持つことです。そうすれば、もう迷ったりしない! 他人の言葉にむやみに飛びつかないこと。頼るのは、自分の頭です。
人間は、考える葦なのです。
と言いつつも、最近はとにかくスキンケアアイテムを試してみたくなるわたし。広告を貼らせてもらっていますが、商品ごり押し記事にはしたくないので、気に入らない点も正直に書かせていただいています。興味があれば、それぞれのレビュー記事もご参考ください。
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